解決事例詳細
解決事例詳細
腰椎症で「自賠責14級」→「12級」で和解した事例(裁判)
- エリア名
- 旭川市
- 金額
- 630万円
- 等級
- 12級13号
ご相談時、腰椎症の後遺障害で自賠責等級14級9号でした。
就労に支障のある程度の腰椎症であったため、医療鑑定を行い症状の原因を他覚的に証明するとともに、それが事故によって発症した症状であることの証明に成功し12級相当の賠償金を得ることができました。
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自賠責:「痛み」「しびれ」で12級が認定されることは稀
自賠責の認定基準では、「痛み」「しびれ」で12級が認定されることは非常に稀です。
文献では「裁判所が12級を認定した事案」について「自賠責でも12級」が認定されていた例は「ほぼ半数」に過ぎないという報告があるくらいです。
裁判所の認定実務と、自賠責認定に大きな乖離があります。
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目で見えない症状の立証
「しびれ」は目で見ることができない症状ですので、裁判で12級認定を得ることも簡単ではありません。
①その原因となる神経根圧迫所見(いわゆる他覚所見)を、医療画像から見つけ出すことを基本とし、
②画像所見と症状との整合性をカルテ等から立証し、
③その症状と事故との因果関係を立証する。
それらの一つ一つが様々な裁判例、医学的知見、文献等によって支えられなければなりません。
医学的知見と法的判断(事実の推認)の交錯する問題です。
そのような問題に関しては、やはり裁判所の認定手法は優れていると言えます。
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裁判で12級の認定
本件では自賠責による12級認定は得られませんでしたので、裁判で等級認定を求めました。
12級認定に足る医学的証拠と理論的根拠を提出し、12級を前提とした和解勧告を頂くことができました。
示談提示前に介入したため正確な差額は不明ですが、訴訟をしない場合と比較して400万円以上の差があったと推測されます。
14級で200万円にも満たない補償か、12級で600万円を超える補償か。
特にお仕事に支障があるようなケースでは、その差は大きいのではないかと考えます。
お客様の声
全てが初めてのことで不安でしたが、大石先生が親身になって話を聞いて下さってとても安心したのを覚えています。事故から約4年もかかる大変な案件だったのにありがとうございました。またなにかあったら相談したいです!
アンケート結果
大石法律事務所コメント
自賠責の後遺症認定においては、頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合、かなり強い症状が出ていても後遺障害認定されなかったり、認定されても14級ということが多いと思います。
その理由の多くは、「事故による」「他覚的所見がない」という場合がほとんどでしょう。
しかし、頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合に、「事故による」ことが明確な「他覚的所見」がある場合はほとんどありません。
では、『事故による「他覚的所見」が明確でない』=「非該当」なのか?
そうではなく、その他医療的証拠によって12級の後遺症として認定される場合があるという、一つの事例だと思います。
特に症状が強いのに後遺障害非該当となってしまった方がおられたら、一度弁護士に相談をして下さい。
(なお、「非該当」になる前に、早期ご相談を頂くことが良いことには違いありません。)