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後遺障害が非該当とされた場合の対応|旭川の交通事故被害者側専門弁護士が解説

2025.03.24
コラム

後遺障害が非該当とされた場合の異議申立ての仕組み、必要な追加資料、成功のために押さえるべきポイントを、交通事故の解決実績300件以上・弁護士歴17年、旭川の被害者側専門弁護士が解説します。


交通事故被害で後遺症が残った場合、まずは自賠責保険の後遺障害認定を受けることとなります。

そして、自賠責保険で後遺障害が「非該当」とされた場合、多くの方が「もう争えない」「症状が残っていても補償は受けられない」と感じます。

しかし、法的には、非該当という結果が出たことと、損害の評価が尽きたことは同じではありません

まず必要なのは、なぜ非該当とされたのかを、資料に基づいて把握することです。


国土交通省の案内では、保険会社等は、自賠責の支払時に後遺障害等級とその判断理由、支払わない場合の理由、異議申立の手続などを請求者へ書面で交付することとされています。

また、必要な追加情報の請求も可能です。

したがって、非該当の通知を受けたときは、結論だけを見るのではなく、「どの資料に基づき、どの点が足りないと判断されたのか」を具体的に確認することが出発点です。


★非該当のときに最初に確認すべきこと


1. 医学的資料が足りているか

画像、神経学的所見、可動域測定、検査時期、診療録の記載、症状の一貫性などに不足があると、症状の残存が資料上うまく表現されないことがあります。


2. 因果関係が整理されているか

事故前からの症状、既往歴、初診時の訴え、受傷機転との整合性が弱いと、事故との因果関係が争点化しやすくなります。

非該当案件では、医学だけではなく、事故状況や受傷直後の経過も重要です。


3. 症状固定までの経過が十分に見えるか

通院が途切れている、受診内容が薄い、主訴の変遷が記録に反映されていないなどの事情があると、後遺障害の継続性が伝わりにくくなります。



★非該当の後に取り得る対応

①異議申立

自賠責の調査結果や支払額に不服がある場合、異議申立を行うことができます。

損害保険料率算出機構のFAQでも、異議申立にあたっては、「異議申立の主旨」を書面に記載し、主張を裏付ける新たな資料があれば添付するとされています。

つまり、単に「納得できない」と述べるだけでは足りず、どの証拠を補充し、どの判断部分を修正すべきかを明示する必要があります。


②紛争処理機構

さらに、国土交通省は、自賠責保険・共済紛争処理機構による第三者機関の紛争処理制度を案内しています。

同機構は、国が指定した公正・中立な第三者機関として、自賠責に関する紛争解決を行うとされています。


③裁判

裁判によって、初めて後遺障害認定を受けられるケースもあります。

自賠責保険の審査手法と、法律的な認定手法が異なる場合があり、また、採用される証拠の範囲も異なります。

自賠責では重視されないが、裁判においては有意な証拠がある場合には、裁判を検討すべきでしょう。

なお、「自賠責保険が非該当としたものを裁判所が14級としたものも少なからず存在した」などとする文献もあります。




★時間を空けすぎないことが重要です

非該当の後に再検討する場合でも、時間がたてば資料収集が難しくなり、画像や診療経過の整理も不利になります。

結論に不服があるときは、早い段階で資料を洗い直し、異議申立、訴訟の方針を決めるべきです。



★自賠責による後遺障害の非該当は、あくまで「その時点で提出された資料に基づく評価」です。
大石法律事務所では、非該当通知の結論だけではなく、診療録、画像、事故態様、就労への影響まで含め、どこに認定上の弱点があったのかを分解して検討します。

非該当の通知を受けた段階こそ、上記のような観点での再検証が必要になる場面です。